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見えない未来を変える「いま」/ウィリアム・マッカスキル 訳:千葉敏生
¥3,960
発行 みすず書房 判型 四六判 頁数 432頁 発行 2024年1月 版元ホームページより。 「タイムトラベルの物語では、過去の小さな行動が現在の極端な変化につながることが多い。しかし、今日の小さな行動が、未来に劇的な影響を及ぼす可能性について考えることはめったにない」(本文より) 本書の主眼は、こんな可能性を真剣に捉えるべき理由を提示することだ。そしてさらに、いまを生きる一人ひとりが「いますぐ」行動するよう説得することにある。 気候変動、高度なAIや全面核戦争がもたらす脅威・リスクについて、できるだけ正確なデータ、〈長期主義〉的フレームワーク、そして数学的ツールで詳細に検討し、数世紀から100万年先までの不確実な未来の形をできるだけ正確に描き出していく。そのうえで、「そもそも人類の絶滅は悪いことなのか?」「幸福とは何なのか?」といった根源的な問いにまで踏み込むことで、議論は深みを増している。 科学をはじめ、歴史、哲学と使える知見は何でも使い、熱意にあふれた筆致で読者を巻き込んでいく若き哲学者、マッカスキルの説く、未来のための思想。
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いきている山/著者 ナン・シェパード 訳者 芦部美和子 訳者 佐藤泰人
¥3,520
出版社:みすず書房 判型:四六判 ページ数:244ページ 発売日:2022年10月19日 写真右) 気持ちのいい土曜日、人の交差が気持ちのいい空気を作り、 あたりを包んでいたようないい一日でした。 写真はみすず書房から最近入ってきた本です。 造本、内容ともに、とても素晴らしい本が多数です。 迷ったらみすず書房。長く付き合える本に出合えると思います。 以下は出版社ホームページより。 目次 序 一、プラトー 二、奥地 三、山群 四、水 五、氷と雪 六、空気と光 七、いのち――植物 八、いのち――鳥、獣、虫 九、いのち――人間 十、眠り 十一、感覚 十二、存在 我歩く、ゆえに我あり――2011年版序文 ロバート・マクファーレン 訳者解説(佐藤泰人) 訳者あとがき(芦部美和子) 謝辞 著訳者略歴 *ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。 ナン・シェパード Nan Shepherd 1893-1981。スコットランド北東部の村、ピーターカルターの中流階級の家に生まれる。1915年にアバディーン大学を卒業後、アバディーン地区養成センター(教員養成学校。現アバディーン大学教育学科)の講師となり、1956年に63歳で退職するまで同校で英文学を教え続けた。退職後は雑誌『アバディーン大学評論』の編集に精力的に取り組んだ(1957-1963)。1928年The Quarry Wood、1930年The Weatherhouse、1933年A Pass in the Grampiansと立て続けに小説作品を出版。1934年には詩集In the Cairngormsを発表。1964年アバディーン大学より名誉博士号を授与される。1944-45 年ごろに執筆された『いきている山(The Living Mountain)』がようやく出版されたのは1977年のことだった。1981年、アバディーンの病院で死去。享年88。 佐藤泰人 さとう・やすひと/Yasuhito Sato 東洋大学文学部英米文学科准教授。Queen’s University of Belfast英文科博士課程修了(PhD)。専門および研究対象は英文学、とくに20 世紀アイルランドおよびイギリス詩、山岳文学。共著書に、『アイルランドの経験――植民・ナショナリズム・国際統合』(法政大学出版局、2009年)など。共訳書に、『マルドゥーン詩選集 1968-1983』(共訳、国文社、1996年)。論文に、‘Poetry and Mountaineering in Leslie Stephen’s The Playground of Europe’(2020年)など。 芦部美和子 あしべ・みわこ/Miwako Ashibe 現在、一橋大学大学院 言語社会研究科博士後期課程、東京都立大学非常勤講師。専門は英文学、現在の主な研究対象は山岳文学および女性作家による登山文学。主な論考に、‘Post-War Recovery and Women Mountaineers: Nameless Women in C . E. Montague’s “Action”’(2019 年)、「オルタナティブな登山観──エリザベス・コックスヘッド『ワン・グリーン・ボトル』における登山表象」(2020年)など。
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シベリアの森のなかで/著:シルヴァン・テッソン 訳:高柳和美
¥3,960
出版社:みすず書房 判型:四六判 ページ数:280ページ 発売日:2023年01月12日 画像左) 気持ちのいい土曜日、 人の交差が気持ちのいい空気を作り、あたりを包んでいたような一日でした。 写真はみすず書房から最近入ってきた二冊です。 造本、内容ともに、素晴らしい本が多数です。 迷ったらみすず書房。長く付き合える本に出合えると思います。 以下、出版社ホームページより。 目次 二月 森 三月 時間 四月 湖 五月 動物 六月 涙 七月 静謐 謝辞 訳者あとがき 著者略歴 著:シルヴァン・テッソン (Sylvain Tesson) 1972年生まれ。冒険家、作家。これまでにヒマラヤ徒歩旅行、ユーラシア・ステップの騎馬旅行などの旅行記や、エッセイ、中編小説などを発表している。著書『野宿生活Une vie à coucher dehors』(2009年)でゴンクール賞とアカデミー・フランセーズ文学賞を受賞。本書『シベリアの森のなかで』(2011年)でメディシス賞(エッセイ部門)を受賞。『ホメロスと過ごす夏Une été avec Homère』(2015年)、『黒い径の上でSur les chemins noirs』(2016年)をはじめベストセラー多数。2019年に『ユキヒョウLa panthère des neiges』でルノードー賞(小説部門)を受賞。 訳:高柳和美 (たかやなぎ・かずみ) 1979年生まれ。翻訳家。訳書にアンヌ・ガレタ『『失われた時を求めて』殺人事件』(水声社、2018年)、ガブリエル・カッツ『パリに見出されたピアニスト』(オークラ出版、2019年、森田玲名義で翻訳)。
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庭とエスキース/奥山淳志
¥3,520
出版社:みすず書房 2019年4月 判型: A5変型判 頁数:328p 重さ:480g しみじみと言葉をかみしめる ことができる一冊です。 同じ眼差しを保つことは じつはとてもむずかしいことな気がするのですが、 突き放さず、感情移入せず ここまで精緻に言葉を紡げるなんて。そして、その文章を読むことができるのは、幸せなことだと感じました。不思議な多幸感。 今年の心に残る一冊。