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街場の文体論
¥ 1,760
内田樹 ミシマ社 内田樹さんの著作のなかでも 最高峰と信じて疑わない一冊。 書き手の端くれとして 一生大切にしたい本の一つです。 書く、という行為にとどまらず、 話すこと、伝えること、受け取ること、 一般的にコミュニケーションと呼ばれるような行為については すべて同じことが言えるのではないかと思っています。 対面での言葉のやり取りが失われつつあるいま、 改めて読み返してみると おそらくハッとする言葉に出合えるはず。 おすすめです。
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何度でもオールライトと歌え
¥ 1,650
後藤正文 ミシマ社 音楽には多分に 作り手の精神性が宿る。 デビュー当時、 セカイ系と言われた 「アジカン」は 半径5m内の 君と僕の閉じられた世界 を歌っている。 と言われていた。 新しい作品が 世に送り出されるたび、 その色合いは薄くなり、 反戦、国政への批判、世界平和と その半径は広がっていく。 政治的なスタンスを表明するのは 勇気がいる。 アーティストなら なおさらだと思う。 ここに、 後藤さんないしアジカンの 音楽性が宿っているように思う。 少し話は変わって、 自分が幸せにならないと 人を幸せにできない という説法? をみかけることがある。 その度に 言い知れぬ違和感があって、 それを的確に言葉にできていない。 半径3でも5mでも いいんだけど、 閉じられた世界に安寧していては、 本当に半径内を守りたいときに 守り切れないのではないか。 という疑問のようなもの。 半径5mを飛び越えて 社会を歌うアジカンの テーマの変遷は、 こうした思考の変遷と セットな気がしてならない。 必要なときに必要な声をあげる それこそが、オールライト。