荒木さんの餅
¥580
SOLD OUT
2024.2月11日で今季は終わりになります。 店頭でも併売していますので、 もしご検討中の方、確実に受け取りたい方がいらっしゃったら、 早めにご注文いただけると確実です。 今期はピーナッツ餅は終了し、今は、玄米餅、黒豆餅、黒米餅、たかきび餅、の4種類がそれぞれ2個ずつ入ったセットになります。2023.12月より順次発送予定で、今期の餅の予約販売を開始します。 順番にお送りしていきますので、しばらくお待ちいただくかもしれません。 ※発送時にご連絡を差し上げます。 毎週個数限定で入荷し、ご注文いただいた方に順次発送して行きます。 お届けまで少しお時間をいただくこともありますので あらかじめご了承ください。 たくさんお買い求めいただける場合は、事前にご相談いただければ幸いです、 また、昨年より少し金額を上げています。ご了承ください。 荒木家の三色餅(玄米、黒米、ピーナッツ入りの3種類)。 1〜5はレターパック、6個以上はゆうパックでお届けします。 注文個数に応じて選択していただければ幸いです) 2022.2.3追記 餅の厚みのばらつきがあるため、2つでもクリックポストに入らない場合があることが わかりました。送料が高くなってしまい申し訳ないのですが、レターパックプラスを使って お送りします。 以下は私たちが制作した「おいしい手紙」の紹介時の文章を 少し変えて掲載しています。 ご参考までに。 化学合成農薬、化学肥料を使わずに育てられたお米のみで作られたもの。 玄米、黒米、豆をそれぞれ練り込んだ3種セットです。 栽培期間中だけでなく、加工する一手間一手間がとても丁寧で、 おいしいだけでなく、食べると力をもらえます。 荒木さん一家は、 哲さん、寛子さん、お子さん二人の4人家族。色川で自給的な生活を営んでいます。 自給的な生活、とひと口に言っても、ストイックに理想を追求している方もいれば、 ある分野では割り切った生活をされている方もいたり、 皆さん考え方や生活のあり様はさまざまです。 荒木家はというと、じつは、これまでじっくりとお話しする機会に恵まれず、哲さんはいつもニコニコとしている柔和な方、寛子さんは感覚に正直な人だなあ。二人の子どもたちは、なんだかいつも楽しそう。 総じて、「自分たちの感覚に正直に、自然体で暮らしを楽しんでいる家族だなあ」 という印象を持っていました。 ただし、その楽しさは、 表層的にそう見えるというよりは、 生活の厳しい部分もひっくるめてきちんと自分たちで引き受けているというか、 実感とともに生活を楽しめているというか。 お話しを聞くまでは、「これまでの人生も、さぞ自分の感覚に真っ直ぐで、順当に色川にたどり着いたのだろう」と思っていたのですが、じつは、色川にたどり着くまで、つねに違和感を感じながら生活してきたことを話してくれました。 「色川に来て、これだと思った」 今生き方に悩んでいるすべての人に知ってもらいたいくらい、 心の栄養になる内容となりました。 食べると本当に元気になる荒木さんの餅、 季節限定(2月いっぱいくらいまで) どうか味わっていただけたら嬉しいです。
国産レモン(化学合成農薬・化学肥料不使用)/そこそこ農園・色川
¥120
SOLD OUT
2024.4.10 今年のレモンは売れ切れました。ありがとうございます。 また来年お会いしましょう。 2024.1.11 今年のレモン、まだあるということでこちらにもあげてておきます。 必要な方、出合われた方にお渡しできれば幸いです。 量り売りにてそこそこ農園のレモン、 入ってきています。 化学合成農薬、化学肥料不使用。 大小さまざま、自然の形です。 やっぱりレモンだね、という声もちらほら。 なんだかわかります。 通販の場合、100g単位でお売りします。 大体1つで100g程度です。 ものにもよるのでなんとも言えませんが、 60サイズで10個(1キロ)は入ります。 それ以上ご入用の方は、送料が変わってきますので、 お手数ですが80サイズをご選択ください。 それ以上お買い求めくださる方は、別途お問い合わせくださいませ。
DEEP LOOKING 想像力を蘇らせる深い観察のガイド/ロジャー・マクドナルド
¥2,420
。出版社:AIT Press 。判型:単行本 。ページ数:320ページ 。発売日:2022年06月30日 私たちは 普段どれくらい 物事を観察できているか? 色川に長くいる 師匠的な方のひとりに、 「よく観察してみてくださいよ」 とときどき言われます。 同じ目で物事を見れていないことはたしかで、 じっと観察することなしに、 成果を求めようとすると、 必ずどこかで ほころびが生じることは 身をもって感じてきました。 本書の著者・ ロジャーマクドナルドは 「はじめに」で 深い観察について こう書いています。 この不確かな時代において未来を想像し、自らの手で切り拓いていく知恵を与えてくれる、知られざる力。 自覚はあるんです。 流れくる情報にのまれ、 表層だけを救いとって わかった気になっている。 著者が研究してきた アート、禅を切り口に、 道筋をたてて 深い観察について 丁寧に紐解いてくれる 本書は 頼もしい味方になってくれる と思います。 セルフパプリッシング ALT Pressから。 以下は著者ホームページより。 「アートの有用性」を独自に研究してきたロジャー・マクドナルドが解き明かす、 革新的な表現を生んだアーティストたちが実践した「深い観察」の知られざる力 近年、「アートの力」を活用して新たな機会創出をはかろうとする動きが強まっている。 アートの可能性を広げようと長年取り組んできた筆者のNPOのもとにも、 どのようにアートを取り入れるべきか、相談に訪れる人が年々増えている。 しかし、そうした相談を受けて私たちが「アートならではのメソッド」を提示することはない。 むしろ、メソッドとは対極にある肉体回帰的なアプローチこそなくてはならないと、声を大にして訴えている。 そしてそのヒントが、深い観察(ディープ・ルッキング)の実践にはあるのではないかと、筆者は考えている。 実際、セザンヌやピカソといった偉大なアーティストたちはみな、 より力強いクリエイティビティを発揮する意識状態へと自らを変化させるために、 深い観察(ディープ・ルッキング)を日常的に実践していた。 この意識状態において注目すべきは、平時の凝り固まった思考から解放され、 自由にクリエイティブに思考できるということだ。 いまの社会はかつてないスピードで変化しており、古い観念に囚われたままでは、やがて現実に対応できなくなっていく。 ディープ・ルッキングによってもたらされる非日常的な意識状態には、これを解きほぐし、 社会や世界をもう一度、ニュートラルな目で見ることを可能にする作用がある。 今日、世界は一日先の未来もわからないほどに、日に日に不安定さを増している。 にもかかわらず、生きている時間の大半を電子機器に支配され、注意を奪われ続け、 なにかをじっと深く観察することが難しくなってしまっているいまだからこそ、アーティストたちにならい、 「アートを観察する」という時間を意図的に設けることが、いまの私たちには必要なのではないだろうか。 本書では、筆者が長年独自に行なってきた研究をもとに、深い観察(ディープ・ルッキング)の歴史的背景とその実践について、具体的な事例も交えながら紹介していく。 最終章では、私たちが直面する喫緊の問題として気候危機を取り上げ、深い観察の実践を通して世界的な問題に取り組むヒントを考えていく。 アート好きはもちろん、この危機的な時代にどうやって社会を良くしていくことができるか、考えようとしている人にもきっと役立つ内容になっていると信じている。 本書が、不安定な時代の中で生きる読者が新たな地平を切り拓く一助となることを願っている。 <目次> 序章 なぜいま「観察」なのか──再発見される肉体回帰のアプローチ 第1章 見ているようで、見ていない──私たちはいかにして観察力を失ったか 第2章 革新を生んだ観察者たち──6人のアーティストに見る深い観察の物語 第3章 深い観察のためのプロトコル──現代によみがえる秘密結社の流儀 第4章 練習してみよう!──紙上からはじめるディープ・ルッキング 第5章 「適応」のための観察──危機の時代を生き抜くために
GOOD DOGU!/さとうゆかり
¥2,420
判型:B5版並製 ページ数:72ページ 個人的には 縄文土器、 とくに華美な装飾から熟練の技に移行していくかのような、 後期の土器が好きなのですが、 さとうさんの絵で 土偶の見方が少し変わったというか もっと知りたくなりました。 愛らしくて、 想像を掻き立てる 土偶のような存在は、 なかなかないんじゃないかな。 土偶のもつ魅力や その表現の豊かさが さとうさんの絵によって グッと引き出されています。 以下は著者ホームページより。 アートディレクションを師匠である佐古田さんにお願いしまして、デザインは私です。 ページを考える上で大事にした事は、土偶のタイプ分けしない事です。たくさんの土偶たちですが、形状や素材などで分類できて、それぞれ名前のように呼ばれているのです。 そういう専門的な事を外して、初めて土偶に遭遇したわくわく感を出そうと構成しています。それから最初の数ページは教科書などで見たことある国宝の土偶さんたちを集めています。 本の仕様について、手触りにこだわって紙を選んでいます。表紙の紙も中の紙もざらっと柔らかく手に残る嵩高紙を選びました。中面で使っているモンテシオンという紙はどうしても紙焼けはしやすいそうなのですが、それも何か土偶に似合うような気がしています。 作品集の写真撮影はondo galleryの東海林さん。
新版学習まんがアフォーダンス/大林寛 コルシカ
¥1,100
サイズ:148×210mm ページ数:40ページ 2023.12.5 再入荷することができました。複数問い合わせをいただいており、売り切れたあとの入荷は現在未定です。 人間に意思はあるのか? 環境から与えられる情報をもとに、 感情や動作が起動するとすれば、 あるとも言い切れない。 たとえば、 椅子に座るという動作は 椅子になりうる物体がある という環境が私たちに働きかけ、 結果的に座る選択をした だけにすぎない。 というとき、 私たちは座るという選択を 主体的にしたのか? わからない、面白い。 物事の見え方がひっくり返るような、 心理学者ジェームズ・J・ギブソンの「アフォーダンス理論」を 「ÉKRITS / エクリ」編集長 大林寛さんが原作・監修 コルシカさん漫画で @corsica_kuno 絶妙にゆるく じつは骨太に仕上がっている 一冊。 絶版だった旧版から 全編漫画を描き直し フルカラー印刷し 新版として ふたたび冊子になりました。 この学習漫画風の作り、 紙質、厚み パッとみラフな外観ですが、 フィジカルの持つ良さを きちんと見据えた 一冊です。 一読目は ふーんと読み飛ばすかもしれません。 二読目、三読目 どんどんわからなくなります。 四読目くらいから なんかわかるかも? と視界が開けた感じに。 そしてまたわからなくなる。 考えるって面白い。
歴史の屑拾い/藤原辰史
¥1,540
SOLD OUT
出版社:講談社 判型:4-6 ページ数:208ページ 発売日:2022年10月20日 ジャケ買いもありでは? と思わず口にしてしまう二冊。 2019年、2022年に それぞれ刊行されています。 でも、というか だからこそ、というか 新刊で買って 何度も読み返し、 いつしかぼろぼろになるまで 読んでいける一冊かなと。 一読したあと すぐに本棚にしまう気になれず、 本棚を整理する時には 思わず読み返してしまい、 荷物を減らしたい引越しの時にも 売れずに、 あるいは売ってしまって後悔して買い戻す。 都度都度、 本棚の内容は変われども、 そんな本があると 幸せなのかなと 思ったりします。 狙い澄ました一冊はもちろん、 案外と なにげなく手に取った一冊が そんな存在になることも 多いのかもしれない、 というのが正直な感覚。 以下は出版社ホームページより。 内容紹介 歴史をどう語るのか。 こぼれ落ちた断片の生が、大きな物語に回収されないように。 戦争体験者の言葉、大学生への講義、語り手と叙述……。 研究者である自身に問いかけながらの試行錯誤と、思索を綴るエッセイ。 【目次】 プロローグ ぎくしゃくした身振りで 1章 パンデミックの落としもの 2章 戦争体験の現在形 3章 大学生の歴史学 4章 一次史料の呪縛 5章 非人間の歴史学 6章 事件の背景 7章 歴史と文学 エピローグ 偶発を待ち受ける 著者紹介 著:藤原 辰史(フジハラ タツシ) 1976年、北海道旭川市生まれ。島根県奥出雲町で育つ。2002年、京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程中途退学。博士(人間・環境学)。京都大学人文科学研究所准教授。専門は農と食の現代史。著書に、『ナチス・ドイツの有機農業』(柏書房、2005年/新装版2012年/第1回日本ドイツ学会奨励賞)、『カブラの冬』(人文書院、2011年)、『ナチスのキッチン』(水声社、2012年/決定版:共和国、2016年/第1回河合隼雄学芸賞)、『稲の大東亜共栄圏』(吉川弘文館、2012年)、『食べること考えること』(共和国、2014年)、『トラクターの世界史』(中公新書、2017年)、『戦争と農業』(集英社インターナショナル新書、2017年)、『給食の歴史』(岩波新書、2018年/第10回辻静雄食文化賞)、『食べるとはどういうことか』(農山漁村文化協会、2019年)、『分解の哲学』(青土社、2019年/第41回サントリー学芸賞)、『縁食論』(ミシマ社、2020年)、『農の原理の史的研究』(創元社、2021年)、『植物考』(生きのびるブックス、2022年)などがある。
タミオー日記5/タミオー
¥2,145
判型:文庫本サイズ(W10.5 X H14 X D2cm ) ページ数:430ページ 発売日:2017年11月 タミオー日記5 海外の旅行記を 海外で印刷(今回はタイ・チェンマイ)して 日本に持ってくる その発想。 びっちりと並ぶ極小文字、 写真、 紙片などをコラージュしたデザイン、 旅先の空気感を 真空パックしたような一冊。 6年ぶりのvol5だそうです。 上海再印刷+メキシコ+ラダック+インドバイク旅 編 ・上海再印刷(台湾・ベトナム・香港・上海) ・メキシコ(ぶらり旅) ・インド(ラダック・ラジャスターン州・バイク旅) 以下はホームページより。 あらすじ - - - - - - 2度目の海外印刷は、新天地を求めベトナムへ。紙質、印刷の質、印刷許可証などの問題により、1ヶ月半頑張ってみるも、ベトナムでの印刷を断念。 そして、前回印刷した上海に移動。印刷会社と戦いながら苦難を乗り越え何とか印刷にこぎつける。 合計約4ヶ月半の自分出版の旅。色々な方々に支えられて印刷した時の記録。 2度目のメキシコへ。1ヶ月間のぶらり一人旅の記録。 上海再び、N氏+A氏との奇妙な男達の共同生活を経て、単身インドへ飛び、憧れの地ラダックへ。 薄い空気・下痢と闘いながら秘境中の秘境ザンスカールをトレッキング。その後、どうしても押さえられない衝動に駆られ、スリナガルでYAMAHAの125ccのバイクを購入し、ムンバイを目指したバイク旅も収録。 - - - - - - 写真と旅の日記手帳を原寸大で再現! 筆者がタイ・チェンマイに滞在し印刷会社にて印刷。日本に逆輸入した本です!
希望はいつも当たり前の言葉で語られる/白井明大
¥1,540
出版社:草思社 判型:4-6 ページ数:208ページ 発売日:2019年06月21日 ジャケ買いもありでは? と思わず口にしてしまう二冊。 2019年、2022年に それぞれ刊行されています。 でも、というか だからこそ、というか 新刊で買って 何度も読み返し、 いつしかぼろぼろになるまで 読んでいける一冊かなと。 一読したあと すぐに本棚にしまう気になれず、 本棚を整理する時には 思わず読み返してしまい、 荷物を減らしたい引越しの時にも 売れずに、 あるいは売ってしまって後悔して買い戻す。 都度都度、 本棚の内容は変われども、 そんな本があると 幸せなのかなと 思ったりします。 狙い澄ました一冊はもちろん、 案外と なにげなく手に取った一冊が そんな存在になることも 多いのかもしれない、 というのが正直な感覚。 白井さんが 言葉に救われることは、ときに、たしかに、あると思う。 でもそれは、その人自身が、自分に必要な言葉を見つけ、それに耳をすませたからではないだろうか。 何もとくべつではなく、なんてことない平凡な言葉が、受け取る人の中で、大事な言葉に変わるんだと思う。 と書かれている。 本屋がそんな存在であれば、 と思う。 以下は出版社ホームページより。 言ったほうは忘れているかもしれないけれど、人生をやっていく上で、何度も助けられた「当たり前の言葉」がある――。言葉によって救われた経験を綴るエッセイ。 白井明大 詩人。1970年東京生まれ、横浜育ち。司法浪人から書店アルバイトを経て、27歳でコピーライターとして就職。以後、会社を転々とし、2001年よりフリーランスとして活動。2002年、ホームページ「無名小説」で詩を発表しはじめる。2004年、第1詩集『心を縫う』(詩学社)を上梓。2011年、沖縄へ移住。2012年に刊行した『日本の七十二候を楽しむ ─旧暦のある暮らし─』が静かな旧暦ブームを呼び、30万部のベストセラーに。2016年、『生きようと生きるほうへ』(思潮社)が第25回丸山豊記念現代詩賞を受賞。詩集に『歌』(思潮社)、『島ぬ恋』(私家版)など。ほか『一日の言葉、一生の言葉』(草思社)、『季節を知らせる花』(山川出版社)、『島の風は、季節の名前。旧暦と暮らす沖縄』(講談社)など著書多数。
マハーバーラタ、聖性と戦闘と豊穣/沖田瑞穂
¥3,850
SOLD OUT
出版社:みずき書林 判型:A5 ページ数:368ページ 発売日:2020年04月24日 本書のなかでたびたび登場するのが、 インドの二大叙事詩 「マハーバーラタ」 古代インドにおける 人生の四大目的 ダルマ、アルタ、カーマ、モークシャ が語られているそうで、 ほとんどが 8音節4韻脚という韻律で 構成されているそうです。 (個人的にグッと興味を惹かれた 点です) とても長い物語のようですが、 論考、あらすじ、小事典 で構成される本書は とっかかりとして最適。 工夫の凝らされた構成、 眺めやすい大型の判型、 眺めて良しな装丁。 良い本です。 以下は出版社ホームページより。 深遠かつ美しい構造をもつ神話の宝庫をひらく。 アルジュナ、ドゥルヨーダナ、クリシュナ……人間的な魅力を放つ英雄たち。 ウシャナスの不死の術、聖なる飲料ソーマ、最強の武器ブラフマシラスなど、不可思議な秘術・宝物。 そしてヨーロッパ、北欧、日本の神話との謎めいた符合。 巨大な叙事詩に挑む著者の初心であり根幹である13篇の論考に、主筋のあらすじ+180項目の小事典を加える。
時間は存在しない/著:カルロ・ロヴェッリ 訳:冨永星
¥2,200
SOLD OUT
出版社:NHK出版 判型:4-6 ページ数:240ページ 発売日:2019年08月28日 え、そうなの? と思います。 読んでも半分も 理解できていないです。 時間は単体で流れているわけではなく、 まず物と物のネットワークがあるから後追いで発生するものだ、 ということ。 私たちが普段想像する 過去から未来に向かって一直線に流れる時間は存在しない という内容。 書いていて僕もまだ ちょっとわかってません。 興味ひかれた方は、 ぜひ読んでみてください。 いま作っている本にも 関係していて、 人とそれ以外の生物でも無生物でも、(たぶん無生物のほうがわかりやすいですが) そこに堆積している時間は間違いなくあって、 たとえば積まれた石垣や開墾された棚田には、 私とその対象とが関係することで初めて見つかるというか 流れ出すものだら、 そんなことを考え、 文章を書いていて たぶん本筋とちがうところですが、 一直線に流れない時間という考え方が、 なんだか腑に落ちました。 科学の目を通じて たどりつくのが、 超自然的物の見方というか 万物と生きることの 答えに繋がっているような気がして、 ちょっと震えています。 以下は出版社ホームページより。 商品紹介 時間の常識を根底から覆す! 時間はいつでもどこでも同じように経過するわけではなく、過去から未来へと流れるわけでもない──。“ホーキングの再来”と評される天才物理学者が、「この世界に根源的な時間は存在しない」という大胆な考察を展開しながら、時間の本質を明らかにする。本国イタリアで18万部発行、35か国で刊行予定の世界的ベストセラー! 目次 もっとも大きな謎、それはおそらく時間 第一部 時間の崩壊 第一章 所変われば時間も変わる 第二章 時間には方向がない 第三章 「現在」の終わり 第四章 時間と事物は切り離せない 第五章 時間の最小単位 第二部 時間のない世界 第六章 この世界は、物ではなく出来事でできている 第七章 語法がうまく合っていない 第八章 関係としての力学 第三部 時間の源へ 第九章 時とは無知なり 第一〇章 視点 第一一章 特殊性から生じるもの 第一二章 マドレーヌの香り 第一三章 時の起源 眠りの姉 日本語版解説 訳者あとがき 原注 著者情報 カルロ・ロヴェッリ 著 理論物理学者。1956年、イタリアのヴェローナ生まれ。ボローニャ大学卒業後、パドヴァ大学大学院で博士号取得。イタリアやアメリカの大学勤務を経て、現在はフランスのエクス=マルセイユ大学の理論物理学研究室で、量子重力理論の研究チームを率いる。「ループ量子重力理論」の提唱者の一人。『すごい物理学講義』(河出書房新社)で「メルク・セローノ文学賞」「ガリレオ文学賞」を受賞。『世の中ががらりと変わって見える物理の本』(同)は世界で100万部超を売り上げ、大反響を呼んだ。本書はイタリアで18万部発行、35か国で刊行決定の世界的ベストセラー。タイム誌の「ベスト10ノンフィクション(2018年)」にも選ばれている。 冨永 星 訳 1955年、京都府生まれ。京都大学理学部数理科学系卒業。一般向け数学科学啓蒙書などの翻訳を手がける。訳書に、マーカス・デュ・ソートイ『数字の国のミステリー』『素数の音楽』(共に新潮社)、シャロン・バーチュ・マグレイン『異端の統計学 ベイズ』(草思社)、スティーヴン・ストロガッツ『Xはたの(も)しい』、ジェイソン・ウィルクス『1から学ぶ大人の数学教室』(共に早川書房)など。
わかやま古墳ガイド/編著:和歌山県立紀伊風土記の丘
¥1,760
出版社:ニュース和歌山 判型:A5 ページ数:144ページ 発売日:2022年04月23日 気になる和歌山の古墳が 丁寧に紹介されている本書。 和歌山県立紀伊風土記の丘が、 編著をされています。 派手さはありませんが、 神話との関連性など考えると、 和歌山の古墳時代、 面白いのでは? と個人的な関心も相まって、 ついパラパラと ページをめくってしまいました。 和歌山を古墳から捉え直す試み、 とても興味深いです。 以下は出版社ホームページより。 身近な場所にある古墳の魅力を、和歌山県立紀伊風土記の丘学芸員が分かりやすく解説しています。 和歌山県最大の岩橋千塚古墳群を筆頭に、和歌山市、紀北、紀中、紀南の5エリアに分け、各地域に残る代表的な古墳を取り上げました。 古墳の規模や形、出土品、場所などから、築かれた時代やどんな人物の墓なのかを説明。特に、翼を広げた鳥形埴輪など全国的にユニークな埴輪が出土した大日山35号墳、石室が全国最大級の規模を誇る天王塚古墳、日本で唯一金製勾玉が出土した車駕之古址古墳をはじめ、洞穴に海辺の民を葬る磯間岩陰古墳、本州最南端の前方後円墳である下里古墳など、まさに和歌山県は「歴史の宝箱」です。 また、巻頭では基礎知識として、古墳の形状、構造と、内部の埋葬施設の特徴を解説し、巻末では、考古史料を展示する施設を紹介しました。さらに、アクセスや内部見学の可否にも触れ、ウォーキングガイドとしての役割も果たしています。 古墳ガイドを手に実際に巡ってみれば、はるか昔の古墳の世界へと誘われるかも。ぜひ、その魅力を体感してください。
わたしを忘れないで/著:アリックス・ガラン 訳:吹田映子
¥2,200
出版社:太郎次郎社エディタス 判型:A5 ページ数:224ページ 発売日:2023年03月10日 ベルギーのイラストレーター アリックス・ガランの デビュー作。 フランスやベルギーを中心とした地域の漫画を バンドデシネというそうで、 本書はその一冊。 認知症の祖母と 孫のクレマンスの 逃避行。 先々で出会う人。 その先で見た風景。 ロードムービー的な展開に、 現代的要素がちりばめられていて、 いまの空気感が 詰め込まれています。 クレマンスが祖母の家で 昔を回想するシーンは、 心に強く残りました。 以下は出版社ホームページより。 内容紹介 ベルギーで数々の賞を受賞した、フルカラーのグラフィックノベル。 認知症の祖母を施設から連れだしたクレマンスは、ある場所をめざして旅に出る。愛おしい記憶、願望と喪失、性、老い、母と娘……。疾走の果てに探しあてたものは──。鮮烈なロードムービーのような一作。 著者紹介 アリックス・ガラン(ありっくすがらん) 脚本家・漫画家。1997年、ベルギー(ナミュール)生まれ。ブリュッセル在住。幼いころからBD(バンド・デシネ)に惹かれ、バカロレア取得後、リエージュの聖ルカ芸術高等学校にてBDを学ぶ。2017年、サン・マロで開催されたケ・デ・ビュル祭にて「若き才能」賞を受賞。2018年よりPR会社にイラストレーターとして勤務しながら、本作品の制作を始める。デビュー作となる本作品で、2021年FranceCulture学生選考BD賞、2021年ベルギーFnacBD賞、2021年バベリオ賞(BD部門)、2021年ヴィクトール・ロッセルBD賞を受賞。 吹田映子(すいたえいこ) 教員・研究者。1982年、青森県生まれ。2019年より自治医科大学医学部総合教育部門(文学研究室)に勤務。専門は画家のルネ・マグリットを中心に19世紀末から20世紀にかけてのベルギー美術およびシュルレアリスム。著書に『ベルギーを〈視る〉:テクスト―視覚―聴覚』『ベルギーの「移民」社会と文化:新たな文化的多層性に向けて』(ともに共著、松籟社)がある。
じゅうぶん豊かで、貧しい社会 理念なき資本主義の末路/著:ロバート・スキデルスキー 著:エドワード・スキデルスキー 訳:村井章子
¥1,540
出版社:筑摩書房 判型:文庫 ページ数:416ページ 発売日:2022年03月14日 いま私たちが生きる日本は、 世界は、 豊かだと胸を張って言えるか、 正直わたしは 答えに詰まります。 もっと動かなければ、 なんだかそんな焦りばかりが 募りますが、 本当にできることは限られていることもわかりつつある。 せめて少しでも学びを、 その気持ちだけは 持ち続け、 小さな実践を重ねていけたら と思います。 以下は出版社ホームページより。 この本の内容 資本主義の下では資本の蓄積が自己目的化し、大企業は利益拡大にひた走る。結果、富める者だけが富み続け、雇用は不安定になり、格差が拡大する。成長の果実のおこぼれが一般庶民にもたらされないことは、ここ数十年の現実が証明済だ。であるならば政府が目指すべきは経済成長ではなく、国民の暮らしの質を上げることなのではないのか。著者らはその実現のために、余暇を生む労働時間の短縮、一定水準の暮らしを保障するベーシックインカムの導入、際限なき人間の欲望を抑えるための広告課税等の法整備を提案する。成長神話が叫ばれ続ける日本でこそ読まれるべき提言。 この本の目次 第1章 ケインズの誤算 第2章 ファウストの取引 第3章 富とは―東西の思想を訪ねて 第4章 幸福という幻想 第5章 成長の限界 第6章 よい暮らしを形成する七つの要素 第7章 終わりなき競争からの脱却
飛ぶ教室/著:ケストナー 訳:丘沢静也
¥594
SOLD OUT
。出版社:光文社 。判型:文庫 。ページ数:240ページ 。発売日:2006年09月07日 ご存知の方も、 お気に入りの一冊になっている方も 多いであろう #飛ぶ教室 再読したらとても良くて、 なんでだろう?と考えていたら、 (もちろん内容がよいのですが、 以前はそんなに感動した記憶がなかった) 訳者である 丘沢静也さんの解説が響いた。 児童文学の訳は ことさらに言葉をやさしくする ことも多いそうだ。 でも丘沢さんは、 わからないことがあればわからないまま暮らせばいい、 どうしても知りたくなったら調べればいい というスタンスで訳した、 大人に向けた翻訳だ、と。 たしかに、 児童文学は 妙に漢字がひらかれていたり、 表現や説明が とても読みづらかったり、 感動を誇張したり、 なんだか冷めてしまう経験が あったなあと振り返る。 ケストナー自身も すなおな感情、はっきりした思考、わかりやすい言葉 を旨としていたそうで、 大きな言葉より小さな言葉を 選んだそう。 光文社古典新訳文庫のかかげる いま、息をしている言葉で、もう一度古典を、 という言葉も とても感じがよいなぁと思う。 物語の前に差し込まれたまえがき もなんだかとてもじんときます。 もしまだ読まれていない方がいたら、 ぜひ読んでみてください。 以下は出版社ホームページより。 友情、勇気、信頼、そして正義 8歳から80歳までの子どもに 「感動より、月並みであることを選び、大きな言葉より、小さな言葉を選んだ」ケストナーの世界を、“わかりやすさ”だけに閉じこめずに甦らせた。少年だった大人たちへ。 物語 ギムナジウムの少年たち 孤独なジョニー、弱虫のウーリ、読書家ゼバスティアン、正義感の強いマルティン、いつも腹をすかせている腕っぷしの強いマティアス。同じ寄宿舎で生活する5人の少年が友情を育み、信頼を学び、大人たちに見守られながら成長していく感動的な物語。ドイツの国民作家ケストナーの代表作。 著者紹介 著者:エーリヒ・ケストナー [1899-1974] ドイツの作家。8歳から80歳までの「子ども」たちに愛され、軽快で、簡潔で、男らしく、ユーモアにみちた作品を書いた。『エミールと探偵たち』など児童物で有名だが、大人を意識した小説『ファービアン』やシニカルな詩も。「子どもの友」にして、大胆なモラリスト、そして辛辣な風刺家。 訳者:丘沢静也 1947年生まれ。首都大学東京教授。著書に『マンネリズムのすすめ』『からだの教養』『コンテキスト感覚』など。訳書に『鏡のなかの鏡』(エンデ)、『数の悪魔』(エンツェンスベルガー)、『反哲学的断章』(ヴィトゲンシュタイン)、『ドイツの人びと』(ベンヤミン)など。
韓国の「街の本屋」の生存探究/著:ハン・ミファ 訳:渡辺麻土香 解説:石橋毅史
¥2,200
。出版社:クオン 。判型:4-6 。ページ数:284ページ 。発売日:2022年05月31日 僭越ながら刊行前にゲラを拝読し、 感想を寄せました。 版元であるクオンのホームページに 全文掲載いただいています。 日本では、 大手の書店ですら、 閉店のニュースが飛び込んでくるようになりました。 はたして、 隣の韓国はどんな状態なんだろう? 少し歴史を遡りながら、 体系的に韓国の本屋事情を追っていけるのが、 本書の魅力のひとつです。 日本とは微妙に違う制度の話も、 興味深く拝読しました。 各所で根を張り 営みを続ける本屋が 隣の国にもある。 大多数ではないにせよ、 本屋を利用し続ける人がいて、 そうした方々に支えられて 存続している。 そのことを知れるだけでも、 少し頼もしい気持ちになります。 なんとか5年10年 続けていけたらという思いを 新たにしました。 以下は出版社ホームページより。 DETAIL INFO 商品詳細 本屋が息づくと、その街が息づく── 韓国各地に個性的な街の本屋が誕生し「本屋巡り」が定着するほど注目を集める一方で、日々どこかで本屋が店を閉じている。 長年にわたり韓国の出版業界を見つめてきた著者が、奮闘する街の本屋の姿を中心に「本の生態系」を描き話題となったノンフィクション。 日本語版には出版ジャーナリスト石橋毅史を「案内人」に迎え、解説やオリジナルエピソードも収録。 夏葉社代表 島田潤一郎による寄稿も巻末に収録。 目次 案内人あいさつ 第1章 街の本屋、ブームの始まり 第2章 誰が、なぜ、どうやって? 第3章 街の本屋はどんなところ? 第4章 本屋で食べていけるのか? 第5章 生死のカギを握る「供給率」と「納品」 第6章 避けられない話、図書定価制 第7章 小さな羽ばたきは始まっている 第8章 持続可能な明日に向かって 刊行前に読みました/三一文庫代表 キム・ギジュン 本書を取り巻く日々の風景 案内人より最後のコメント 同じ人たち/夏葉社代表 島田潤一郎 著者プロフィール ハン・ミファ (ハン ミファ) (著/文) 出版評論家。 1994年に当時の韓国では珍しくマーケターとして出版業界に足を踏み入れて以来、「企画会議」をはじめ数多くの出版関連誌を刊行。 その後も主要日刊紙、雑誌、ウェブジン、ポータルサイトなど時代によって変化する様々なメディアを通じて、本の生態系の持続と発展に向けた応援の気持ちを行間ににじませながら、発言を続けてきた。 著書に『今の時代の定番の系譜』、『ベストセラーはこうして作られた』、『ジョブス使用法』、『子どもを読むということ』、『9歳の読書授業』、『書きながら育つ子どもたち』、共著に『絵本、韓国の作家たち』、『こんなにきれいな絵本』などがある。 渡辺 麻土香 (ワタナベ マドカ) (翻訳) 神奈川県横浜市出身。東京女子大学現代文化学部卒業。 フリーランスの翻訳者としてバラエティー番組の字幕翻訳のほか、書籍やウェブ小説など幅広いジャンルの翻訳に携わっている。 訳書にキム・ヨンソプ『アンコンタクト』(小学館)、キム・ドユン『マンガで学ぶ恐竜の生態』(マイナビ出版)、共訳書にユ・ガンハ『美、その不滅の物語』(クオン)などがある。 石橋 毅史 (イシバシ タケフミ) (解説) 1970年東京都生まれ。日本大学芸術学部卒。 出版社勤務を経て、出版業界専門紙「新文化」の記者、編集長を務める。2010年フリーランスの出版ジャーナリストとなる。 著書に『「本屋」は死なない』(新潮社)、『口笛を吹きながら本を売る』(晶文社)、『まっ直ぐに本を売る』(苦楽堂)、『本屋な日々 青春篇』(トランスビュー)、『本屋がアジアをつなぐ』(ころから)など。
人新世の風土学 地球を〈読む〉ための本棚/寺田匡宏
¥3,080
SOLD OUT
。出版社:昭和堂 。判型:4-6 。ページ数:224ページ 。発売日:2023年03月22日 冒頭からメモしたくなる 言葉がたくさんの #人新世の風土学 面白いです。 ひとつだけ少し長いですが、 引用を。 環境や自然といったとき、それは、人間と切り離されたものとして捉えられがちである。しかし、風土は、人とその外部をはっきりと切り離して扱うのではない。その間や、相互の関係性に注目する。 各地域固有の文化や歴史を どのように扱うか おそらく全国津々浦々で 悩んでいる場所は多いと思うのですが、 風土学という考え方は、 横断的で地域の色が きちんと掬い上げられる 可能性がありそうです。 (不勉強で風土学をきちんと知らず、和辻哲郎、オギュスタン・ベルクあたりが先駆者) 地方で生活する人に 気づきの多そうな内容です。 本書は地球研叢書の一冊で、 著者の読んできた本を 風土学と結びつけながら 紹介していく形式。 以下は地球研のホームページからの引用です。 東アジアの人文思想では、「天文」と「人文」という語が対になっているように、環境と人の世界とは照応しているという考えがあります。本を〈読む〉ことと、環境を〈読む〉こととは等価ともいえます。本書は、その立場から、地球を〈読む〉方法を提示します。 以下は出版社ホームページより。 目次 人新世の地球環境学――まえがき ■第1章 物語と風景 水面からのまなざし(野田知佑『日本の川を旅する』) 歩くことから見えるもの(鶴見良行『マングローブの沼地で』鎌田慧『ぼくが世の中に学んだこと』ノーマ・フィールド『天皇の逝く国で』) 島といのちと布(安本千夏『島の手仕事――八重山染色紀行』) 石になった人の声(小野和子『あいたくて ききたくて 旅にでる』) 風土と物語(梨木香歩『椿宿の辺りに』) 人新世の風土学(『風土』和辻哲郎『風土』オギュスタン・ベルク『風土の日本』) 風景は光の粒の中に(ペーター・ハントケ『木の影たちの壁の前で、夜中に』) ■第2章 未来と想像 システムとしての地球科学(安成哲三『地球気候学』) ミクロの線で書かれた水墨画のようなかそけき未来(朝吹真理子『TIMELESS』) “生命式”が奇妙でグロテスクというならば、スーパーマーケットの棚に牛肉や豚肉や鶏肉がずらりと並んでいる方がもっと奇妙でグロテスクだ(村田沙耶香『生命式』) 海底のクオリアと持続可能性/イノベーション(高橋そよ『沖縄・素潜り漁師の社会誌』) 複雑性、芸術、持続可能性(沖縄県立芸術大学『地域芸能と歩む 2020-2021』) ソーラーパンクはアジアで可能か(クリストフ・ルプレヒトほか編『マルチ・スピーシーズ都市』) 未来のオルタナティブとしての複数経路(杉原薫『世界史のなかの東アジアの奇跡』) 都市と内臓、あるいは時間の森を渡る猿(韓麗珠「輸水管森林」) ■第3章 存在と世界 人・技術・自然――コロナの時代にハイデガーを読む(ハイデガー「技術への問い」) 環境と自己――意識空間の構造と言語(井筒俊彦『意識と本質』) 人類と無限(マイケル・トマセロ『思考の自然史』) ことばの花束――あとがきにかえて(外間守善・仲程昌徳・波照間栄吉編『沖縄 ことば咲い渡り』) 内容説明 東アジア漢字圏では、「文」はこの世界にあまねく存在するという考えがあり、文を読むことと地球を読むことは等価であるといえます。そこで本書では、洋の東西を問わず、文学・歴史・哲学など人文学の名著から、「人新世」時代の地球を読み解きます。
一億年の森の思考法/奥野克己
¥1,980
。出版社:教育評論社 。判型:四六判 。ページ数:280ページ 。発売日:2022年05月20日 以下は出版社ホームページより。 閉塞感に覆われた日常から脱するため、 「一億年の森の思考法」を見つめ直す。 世界を捉え直す手がかりを、探るために―― フィールドワークに行くことや旅すること――人生が「移動」によって彩られてきた人類学者が、 コロナ禍で移動が制限された世界で「一億年の森」に思いを馳せる。 「一億年の森」である、ボルネオ島の熱帯雨林に住まう二つの先住民、カリスとプナン。 焼畑民であるカリスの暮らしは、儀礼がリズムを与えている。 他方、狩猟民プナンは遊動しながら動物を狩り、それを日々の糧としている。 森に住まう人たちが精霊、神、自然をどのように真剣に受け取ってきたか。それは、人間と人間以外の存在がともに生きる世界を考える上で、非常に示唆に富んでいる。 われわれと同時代に生きる、一億年の森に住まう人びとを受け取るだけではなく、その総体である人類学を「真剣に受け取る」。ともにいて、真剣に受け取って、人間の生を学ぶ。 目次 序章 旅を経て、文化人類学を始める Ⅰ部 焼畑民カリス 第1章 邪術廻戦、カリス異変 第2章 シャーマニズム、生の全体性を取り戻す 第3章 死者を送り、かたきを呪詛する 第4章 旅する銀細工師、生の流動性 Ⅱ部 狩猟民プナン 第5章 ブルーノ・マンサー、共感と憤り 第6章 ものを循環させ、何も持たないことの美学 第7章 森の存在論、タワイとングルイン 第8章 赤ん坊の肛門を舐め、アホ犬はペットになる 第9章 生ある未来に向け、パースペクティヴを往還せよ 著者紹介 奥野 克巳(おくの かつみ) 立教大学異文化コミュニケーション学部教授。1962年生まれ。 20歳でメキシコ・シエラマドレ山脈先住民テペワノの村に滞在し、バングラデシュで上座部仏教の僧となり、トルコのクルディスタンを旅し、インドネシアを一年間経巡った後に文化人類学を専攻。1994〜95年に東南アジア・ボルネオ島焼畑民カリスのシャーマニズムと呪術の調査研究、2006年以降、同島の狩猟民プナンとともに学んでいる。単著に、『絡まり合う生命』、『モノも石も死者も生きている世界の民から人類学者が教わったこと』、『ありがとうもごめんなさいもいらない森の民と暮らして人類学者が考えたこと』(以上、亜紀書房)、『マンガ人類学講義』(日本実業出版社)。共著・共編著に『今日のアニミズム』『モア・ザン・ヒューマン』(以上、以文社)、『たぐい』Vol.1〜4.(亜紀書房)など。共訳書に、エドゥアルド・コーン著『森は考える』、レーン・ウィラースレフ著『ソウル・ハンターズ』、ティム・インゴルド著『人類学とは何か』(以上、亜紀書房)など。
パンダのうんこはいい匂い/藤岡みなみ
¥1,980
。出版社:左右社 。判型:四六判 。ページ数:224ページ 。発売日:2022年08月05日 以下は出版社ホームページより。 内容紹介 パンダ好きが高じて四川省でパンダ飼育員体験、四川省出身の義母が洗面台に泳がすフナ、ラスベガスで生ハム地獄、首吊りショーで生き死にを考え、映画を作っては他者の身体を想像する。海外での体験のみならず、暮らしの中での「異文化」をユーモラスに綴る、藤岡みなみ初のエッセイ集! 幼い頃からパンダが好きで、気がついたら四川省出身の人と結婚していた。現在、義理の両親と共に暮らしているのだが、帰宅すると洗面台にフナが泳いでいるなど、いつも新鮮な驚きがある。(中略) これまで異文化とは、旅の中で出会うようなものだった。今では異文化は当たり前の日常の中にある。しかし、それは習慣の異なる人と生活しているからなのだろうか? 本当はもともと日常の中にあったのではないか。奈良に住む私の祖母は庭にパラソルを出して天ぷらを揚げる。しらたきの上にミカンを盛りつけたりもする。極端な話、人が2人以上いればそれはすべて異文化交流なのかもしれない。(中略) イメージと実際の姿は異なることが多い。パンダのうんこはいい匂いがする。異文化とは線を引くものではなく、身体を使って行き来するものだと思う。すべての知らないこと=異文化に触れ、自分自身のかたちがどんどん変化していった日々をエッセイにした。(中略) 一緒に未知の香りをかいでみるつもりで読んでもらえたら嬉しいです。 「はじめに」より 転がる好奇心でユーモラスに綴る、読む異文化紀行! ・パンダとふれあいたい一心でうんこ掃除にいそしむ「パンダのうんこはいい匂い」 ・四川生まれの義母が買ってきたフナが、元気に洗面台を泳ぐ「洗面台にフナ」 ・首吊りショーで生き死にを考え、あつあつの焼きそばを食べる「首吊りショーの庭」 ・日本に馴染めない留学生・ジェシーとの思い出「いつかジェシーとオニオンフライを」 ・英語ができないあまりに、回り回ってラスベガスで生ハム地獄「涙のラスベガス」 藤岡みなみ (フジオカ・ミナミ) 文筆家/ラジオパーソナリティ/ドキュメンタリー映画プロデューサー 1988年生まれ。学生時代からエッセイやポエムを書き始め、インターネットに公開するようになる。ラジオパーソナリティやMCなどの活動のほか、ドキュメンタリー映画『タリナイ』(2018)、『keememej』(2022)のプロデューサーを務める。時間SFと縄文時代が好きで、読書や遺跡巡りって現実にある時間旅行では? と思い、2019年にタイムトラベル専門書店utoutoを開始。著書に『シャプラニール流 人生を変える働き方』(エスプレ)、『藤岡みなみの穴場ハンターが行く! In 北海道』(北海道新聞社)、『ふやすミニマリスト』(かんき出版)がある。
聴こえない母に訊きにいく/五十嵐大
¥1,870
出版社:柏書房 。判型:4-6 。ページ数:216ページ 。発売日:2023年04月26日 「聴こえない母に訊きにいく」 聴こえないひとりの女性の人生、 コーダ(聴こえないまたは聴こえづらい親の元で育つ子ども)である息子の人生を ひもときながら、 あらわになっていく 当時の優生保護法に翻弄された 当事者や教育機関。 なくならない差別を 少しでも増やさないために、 共に生きるために。 他者の人生のほんのわずかでも、 知り続け、 自分のものとしていくって ことなのではないかなと 思います。 五十嵐さんの筆致は 自分のことながら 適度な距離感があり、 感傷にひたるような 湿り気はありません。 むしろその距離感が、 ごく個人的な一家族の物語を 読み手側に引き寄せる効果をうみ、 親しみを持って読み進めることができます。 五十嵐さんの名前の由来には 胸が熱くなりました。 以下は出版社ホームページより。 内容 母に、ずっと訊いてみたいことがあった。 ぼくの耳は聴こえるけれど、本当はどちらが良かった? 聴こえる子どもと聴こえない子ども、どちらを望んでいた? 【本書の内容】 「優生保護法」―― 障害者が生まれることを防止し、 女性が産むことを管理しようとした悪法が存在した時代、 「母」はどのように生きたのか。 「ぼく」はどのようにして生まれたのか。 幸せだった瞬間も、悲しかった瞬間も、すべて。 コーダである息子が未来に進むために描く、小さな家族の歴史。 【コーダとは】 コーダ(CODA:Children of Deaf Adults) 聴こえない親をもつ、聴こえる子どものこと。 【著者略歴】 五十嵐大〈いがらし・だい〉 1983年、宮城県生まれ。2015年よりフリーライターになる。著書に『しくじり家族』(CCCメディアハウス)、『ろうの両親から生まれたぼくが聴こえる世界と聴こえない世界を行き来して考えた30のこと』(幻冬舎)など。2022年には初の小説作品『エフィラは泳ぎ出せない』(東京創元社)も手掛ける。 目次 プロローグ 第一章 子どもの頃 塩竃に生まれて/最初の帰省/最初の取材/〝聴こえない子〟になる/通常学級のなかで/ろう者の歴史――森壮也さんに訊く/祖父母の胸中 第二章 ふたりの姉 ひとりめ――佐知子/「心配だった」/ふたりめ――由美/「心配はなかった」/〝通訳者〟として 第三章 母校へ 入学――「手話」との出合い/横澤さんと大沼先生/宮城県立聴覚支援学校/小さな教室/進学にともなう選択/「口話」について 第四章 母の恩師 思い出と後悔/恩人/「中途半端な時代」/聴覚活用の限界/真っ向からの否定/〝適切な教育〟とは/「さえちゃんたちのおかげ」 第五章 父との結婚 憧れの人/両親への紹介/父の過去/「いつもニコニコしていなさいって」/「善意」からの反対/「不良な子孫の出生を防止する」/優生保護法裁判――藤木和子さんに訊く/二〇二二年三月仙台高裁 第六章 母の出産 愛の十万人運動/奪われたものはなにか/加害者側の子孫/新しい生活/「だ、い」/「わたしのみみは、きこえないんだよ」 エピローグ
小さな泊まれる出版社/川口瞬 來住友美
¥2,420
SOLD OUT
。出版社:真鶴出版 。判型:A5変 。ページ数:176ページ 。発売日:2019年12月20日 『小さな泊まれる出版社 』 のグラフィックデザインを担当された 鈴木大輔さん@dotmarks_dada が、 和歌山市からふらりと遊びに来てくれました。 真鶴を拠点にしながら 複数の土地で活動している鈴木さん。 デザインの役割に相当な気を配ったうえで、なお深く地域に入り込みデザインとして表出させていく、デザイナーとしての在り方や言葉の温度感に 職種はちがえど共感することが多く、 なんだかとても勇気づけられました。 @rico.wakayama から両谷園の紅茶を頼りに、ここまでたどり着いてくださったそうで。 いろんな方面に感謝です。 鈴木さんの言葉や人柄を垣間見たうえで本書をめくると、また見え方が違ってくるから面白い。 じつはらくだ舎の静かなロングセラーなので、もし機会があれば手に取ってみてください。 以下は出版社ホームページより。 この本では、真鶴との出会いから始まり、二〇一七年一月から始まった「真鶴出版2号店」をつくる物語を中心に掲載しています。小さな町にある、木造二階建ての小さな家。その家を同世代の建築家トミトアーキテクチャ(以下トミト)と、地元の職人チームと協力して改修した話です。 真鶴出版を進めるにあたっては、たくさんの本や雑誌を参考にしました。それでもまだ地方での仕事づくりに関する情報は少ないと思います。これらの過程で私たちが何を考え、どうつくったのか。予算やスケジュールなどなるべくリアルな情報も載せました。 そしてそこから見えてきた可能性を「小さな町で見つけた未来」としてまとめました。これらの話は、地方での仕事づくりでの話に留まらず、新しいローカルメディアのカタチを模索する話でもあり、これからの建築についての話でもあります。トミトと取り組んだこの一連の取り組みは、地域の自治的な活動を支援する「LOCAL REPUBLIC AWARD 2019」において、最優秀賞を受賞することができました。 この本が、同じように地方で仕事に取り組んでいる人たちはもちろん、これからどうやって生きるか悩んでいる人たちに寄り添い、一緒に併走するものになれば幸いです。 (「はじめに」より) 《小さな泊まれる出版社 もくじ》 はじめに column 真鶴のこと 泊まれる出版社をつくる プロジェクトメンバー 1 真鶴に来るまで 2 泊まれる出版社のはじまり 3 背戸道の家とトミトアーキテクチャ 4 どんな場所にするのか? 5 怒涛の工事期間 資料 設計図の変遷 資料 予算と実績 資料 スケジュール column 『美の基準』のこと 小さな町で見つけた未来 対談 コトと向き合う建築家(建築家・トミトアーキテクチャ) 対談 ポップとソーシャルのあいだ(写真家・MOTOKO) 細部にある物語 建築写真(写真家・小川重雄) おわりに
なぜ基地と貧困は沖縄に集中するのか/安里 長従 志賀 信夫
¥2,640
。出版社:堀之内出版 。判型:A5変 。ページ数:336ページ 。発売日:2022年09月02日 貧困とは? 差別とは? といった用語の整理から 最終的に導かれる 公正で民主的な解決策まで、 とても丁寧に論が積みあげられていくので、 いままでこうした情報に触れてこなかった方にとって、 (まさに私のような人に) とても参考になる一冊です。 けっして理解しやすいとはいえず、(それはわたしの読解に寄る個人的感想で、本書が難解かは人によります) 読み込む必要がある一冊ですが、 それだけに買い求める意味のある本だと思います。 機会があれば、 貧困理論研究家の志賀伸夫さんが書かれた「おわりに」だけでも読んでみてください。 下手すると、人生を変える言葉に出合えてしまうかもしれません。 以下は出版社ホームページより。 「本土復帰」から50年を経てもなお、いまだに基地と貧困が集中している沖縄。 安全保障のためには基地の集中は仕方ないという、一方的な主張に加え、近年、沖縄の貧困問題は、沖縄の人びとの文化や性質に原因があるとする自己責任論が増えてきた。 本書では、このような主張に対して真正面から対峙する。 沖縄の基地問題と貧困問題に共通する原因として、「本土優先―沖縄劣後」という差別構造によりつくられた「自由の不平等」に焦点をあて、基地と貧困の公正で民主的な一体的解決をめざす提案の書。 目 次 はじめに――本書で伝えたいこと なぜこの二人なのか/立場の違い 用語について 第1章/貧困問題と基地問題を貫く差別の問題 1貧困とは何か? 2差別とは何か? 3不平等と四つの言説類型 4いま必要な議論とは――「自由の平等」のために 第2章/沖縄の基地問題の歴史と課題 1基地問題を貫く差別の問題 2「手段」としての沖縄 3沖縄の基地問題の本質 (1)沖縄の「自己決定」の軽視と阻害 (2)「本土の理解が得られないから沖縄」 (3)模索されてきた「本土」移設 (4)法の下の平等と積極的差別是正 (5)差別と民主主義 (6)民主主義の実践 第3章/沖縄の貧困問題の歴史と課題 1沖縄の貧困問題の現状 2沖縄の貧困問題の本質 (1)歴史的要因 (2)沖縄の経済と産業 (3)一九七二年という年の意味 (4)沖縄振興(開発)特別措置法の制定 (5)本土資本による経済開発 (6)置き去りにされた福祉と労働者の権利 (7)社会的排除論が浮き彫りにする沖縄の現状 3沖縄県の貧困対策が向き合うべきこと 4当事者による反差別実践の一例 第4章/平等と平和 1不正義の是正と平等化 2平和とは 第5章/沖縄論の変遷 1「沖縄論」の系譜 2沖縄不在の「沖縄論」 3沖縄イメージの定着 4沖縄ヘイトの過熱とリベラルの変容 5商品化され消費される沖縄 補論1/現代的レイシズム論からみた沖縄 1はじめに 2構造的レイシズム(制度的レイシズム) 3文化的レイシズム 4新自由主義的市場原理 5ナショナリズムと生権力 6レイシズムの定義 7構造的レイシズムからみた沖縄 8文化的レイシズムからみた沖縄 9小括 第6章/新しい提案 1法理論から検討する沖縄の差別 2「新しい提案」の核心 3県民投票と「新しい提案」について 4ボールを投げ続けるということ 補論2/日本国憲法には「平等権」が保障されていない? 1憲法一四条再考―国際人権法と共通の人権規範の確立に向けて 2「平等権」は「積極的平和」と両輪 3憲法一四条の「平等権=empty(空虚)論」 4「個人の尊厳」と「構造的差別」 5「平等権」は自由権か社会権か 6構造的差別の廃絶には「平等権」の確立が不可欠 第7章/シティズンシップを求めるアイデンティティ・ポリティクス 1アイデンティティによる結集 2政治的アイデンティティとは何か (1)社会的アイデンティティ (2)政治的アイデンティティ 3単一のアイデンティティを回避する必要性 4ポジショナリティとアイデンティティの関係 5アイデンティティ・ポリティクスとシティズンシップ 6対外的防御の実践と対内的制約の解消 7感情の回復と構造的解決 第8章/沖縄の貧困問題と基地問題の一体的解決を目指して 1問題の本質である「自由」の「不平等」 2「自由」の「平等」とシティズンシップの諸権利 3共同性の「広がり」と「深まり」 4アイデンティティ・ポリティクスと差別の是正 5公正で民主的な解決 おわりに 参考文献一覧 コラム/すこし視点を変えて 1沖縄はアメリカの「施政権下」に置かれていた? 2国境に面した島嶼の軍事化(要塞化)は国際常識か? 3憲法の適用よりも政治的思惑が優先された復帰関連法 4階層論的貧困論の弊害 5社会福祉・社会保障と労働者 6沖縄は男尊女卑社会? 安里 長従 (アサト ナガツグ) (著/文) 沖縄県石垣市出身、司法書士。沖縄国際大学非常勤講師。石垣市住民投票裁判原告弁護団事務局。「辺野古」県民投票の会元副代表。沖縄生活保護基準引下げに基づく保護費(減額)処分取消請求裁判原告弁護団事務局。 基地問題などに関心を持ったのは、2002年に司法書士となり多重債務者の対応などをしているなかで沖縄の構造的な問題に気づいたのがきっかけ。それ以来、「基地」と「貧困」の一体的な解決を求めて活動を続けている。 主な著書:『沖縄発 新しい提案―辺野古新基地を止める民主主義の実践』(共著、新しい提案実行委員会 編、2018年、ボーダーインク)、『福祉再考―実践・政策・運動の現状と可能性』(共著、田中聡子/志賀信夫 編著、2020年、旬報社)。 志賀 信夫 (シガ ノブオ) (著/文) 宮崎県日向市出身、県立広島大学保健福祉学部准教授。一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程修了、博士(社会学)。専門は、貧困問題、社会政策。 個人的経験から貧困問題に関心を持ち始め、貧困研究をはじめる。2017年に安里と出会い意気投合し、沖縄の問題に強い関心を持ちはじめ、社会的排除理論を通して考え、本書の執筆に至った。 主な著書:『貧困理論入門』(単著、2022年、堀之内出版)、『貧困理論の再検討―相対的貧困から社会的排除へ』(単著、2016年、法律文化社)など。
ニュー・ダイエット 食いしん坊の大冒険/著:ドミンゴ 絵:ジェリー鵜飼
¥2,640
SOLD OUT
。出版社:木星社 。判型:4-6 。ページ数:192ページ 。発売日:2022年10月22日 DIETという英単語は、 日常の飲食物全般とその摂りかたが本来の意味。 冒頭で書かれる言葉、 本のなりから いわゆるダイエット本 でないことが ひしひしと伝わります。 ヴィーガン食品に特化した ULTRA LUNCHを主催する著者が考えるいま「食べること」。 変化が急激で、 しかもこの先さらに加速する可能性が高いいまの世界。 食べることから未来を想起する試みは、 切り口はちがえど 山里に住むことと共通する 部分があると思います。 シンプルなように見えて本の作りも凝っているので、 じっくりと眺めてみてください。 以下は出版社ホームページより。 ●概略 ヴィーガン(菜食)食品メーカー「ウルトラランチ」代表、ドミンゴ氏による初のエッセイ集です。 ダイエット diet = 日常の食卓という本来の意味に立ち戻って書かれたこの本には、レシピや痩せるノウハウではなく、「食べること」についての歴史と展望が描かれています。 変化する世界のなか、私たちに新しい見通しを与えてくれる一冊です。 ●詳細 「食べること」は、私たちにとってどのような営みなのでしょうか? 本書は、ながらくヴィーガン(菜食)食品メーカー『ウルトラランチ』を運営してきたドミンゴ氏が、「これから」を食べることについての希望に満ちた考えをまとめたエッセイです。 こんにちの「フード」においてもまた―――着ることや住むこと、そして私たちが生きることについてのあらゆることと同じく―――経済原理やコマーシャリズム、地球環境、「健康」志向、動物愛護といった信条や思想、私たちの日々の生活スタイルや心身のありかたが清濁含め複雑に関連しあっています。 「食べること」についての日常とこの絶え間なく続く変化のなかで、ドミンゴ氏は一面的な見かたで何かを斬ることをせず、あるいはいっぽうで「なんでもあり」になることを是とするわけでもなく、私たち人間がままならないながらも追求する価値のあるを描き出しました――古今東西の文献を横断して私たちの先祖が食べてきたものに想いを馳せ、世界を巡りながらたくさんの食卓に座った経験を味わい直し、そしていま東京でたくさんの野菜を刻みながら。 色鮮やかで楽しい驚きに満ち溢れた一皿を食いしん坊たちに届けるその手つきは、本書においては自らがもっとも楽しみながらテキストを綴るストーリーテラーのそれとなり、多様な世界でまたひとつ稀有な音色を湛える物語をうみだしました。木星社の第4作目となるこの一冊を、アーティスト・ジェリー鵜飼氏のカバーアートとともにお届けします。 ぜひお楽しみください。 著者について ドミンゴ(近田耕一郎) ヴィーガン食品メーカー『ULTRA LUNCH』代表。1972年大阪生まれ、ソウル・ミュージック育ち。大阪大学人間科学部を卒業後、大阪、シンガポール、ロンドン、東京などでラジオDJ、レコードレーベルのディレクター、カリグラファーとして活動した。2007年に趣味でランニングを始め、2011年に山道を走るトレイルランニングを初めて体験する。ほどなくして100kmを超える長距離を走るウルトラ/トレイルランニングに魅了されるようになった。これをきっかけに、人間が走り続けるために欠かすことのできない栄養や「食べること」についての研究・開発をスタートする。2013年に『ULTRA LUNCH』を設立し、飲食店運営、ケータリング事業を経て、現在は東京都八王子市、高尾山の麓に工房を構え、食品メーカーとしての事業を精力的に展開している。 ウェブサイト:ultralunch.net
植物考/藤原辰史
¥2,200
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出版社:生きのびるブックス 判型:4-6 ページ数:240ページ 発売日:2022年11月17日 人間は本当に植物より優位な生き物なのか? かつて、鉱物や植物や動物の真理の究明することも、演劇や音楽を語るのと同様に人文学の営みであった時代を過去のものにしないこと。 藤原辰史さんの新刊、植物考。 刺激に満ちた一冊です。ぜひ。 以下は出版社ホームページより。 今もっとも注目される 歴史学者の新機軸 人間は何より高等な生命だと私たちは思いがちだ。だが、それは真実だろうか?歴史、文学、哲学、芸術を横断し、ありうべき人間の未来をさぐるエッセイ。 目次 ◆第1章 植物性 植物と人間の違い 植物性 植物は動かないのか 炸裂 人間の根と葉 ◆第2章 植物的な組織 出町柳の根性松 植物の知性について マンクーゾの描く植物的な未来 植物的な政治? 評価機構なき組織化 マンクーゾを超えて ◆第3章 大気のクリエーター コッチャの「植物の哲学」 枯葉剤 大気と太陽 浸り 「浸り」を買う時代 ◆第4章 植物の舞踏―ブロースフェルトの『芸術の原形』に寄せて ブロースフェルトの写真 ベンヤミンの評価 建築物としての植物 彫刻作品としての植物 踊りとしての植物 『芸術の原形』が教える植物論 ◆第5章 根について 起死回生 根の形態 植物恐怖症 ハンナ・ヘーヒ 立てこもる庭 ヘーヒの植物の絵の特徴 嵐の時代の根毛 ◆第6章 花について 花束について 劇場としての花 理性としての花 ◆第7章 葉について 「モンステラ王」 裂ける葉 食べられる葉 飛翔できない鳥 植物性の青い針 葉のない植物 冷却装置としての葉 ゲーテにとっての葉 教訓詩「植物のメタモルフォーゼ」 空気間隙 植物の多孔性 ◆第8章 種について 種とはなにか 種と風船 植物と歴史学 植物と帝国主義 『植物と帝国』 種に振り回される人間の歴史 バジルの慈悲 『種蒔く人』のなかの植物 理草花 思想を食べる 吸水と酵素 血と土を超えて ◆第9章 「植物を考える」とはどういうことか 植物らしさの在処 完全菜食主義者の「植物中心主義」批判 植物の権利 植物の美 植物を食べること スキン・プランツ あとがき 藤原辰史(ふじはら・たつし) 1976年生まれ。京都大学人文科学研究所准教授。専門は農業史、食の思想史。2006年、『ナチス・ドイツの有機農業』(柏書房)で日本ドイツ学会奨励賞、2013年、『ナチスのキッチン』(水声社/決定版:共和国)で河合隼雄学芸賞、2019年、日本学術振興会賞、『給食の歴史』(岩波新書)で辻静雄食文化賞、『分解の哲学』(青土社)でサントリー学芸賞を受賞。著書に、『カブラの冬』(人文書院)、『稲の大東亜共栄圏』(吉川弘文館)、『食べること考えること』(共和国)、『トラクターの世界史』(中公新書)、『食べるとはどういうことか』(農山漁村文化協会)、『縁食論』(ミシマ社)、『農の原理の史的研究』(創元社)、『歴史の屑拾い』(講談社)ほか。共著に『農学と戦争』、『言葉をもみほぐす』(共に岩波書店)、『中学生から知りたいウクライナのこと』(ミシマ社)などがある。
家をせおって歩いた/村上慧
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出版社:夕書房 版型:20判 ページ数:304ページ 発売日:2017年04月17日 家が移動するってどんな感覚か、 本書を読むと少し追体験できます。 普通を疑うこと。 そもそも定点に住み続けるってなんなのか? 以下は出版社ホームページより。 あの閉じきった生活からの脱出を試みるのだ。 −−発泡スチロール製の白い家を担ぎ、日本国内を移動しながら生活した美術家の369日。 2011年3月、友人と借りたアトリエの鍵を受け取ったその日に、東日本大震災と福島第一原発事故が発生。 「僕たちは閉じ込められている」−−3年後、若き美術家は、自らのあり方を変えるため、新しい生活をはじめた。 発泡スチロールの白い家を担いで日本国内を歩きながら、絵を描き、人々に会い、考え続けた1年間(2014年4月〜15年4月)の全記録を収録。 自らの足で歩き、見知らぬ人とかかわることによって見えてきた日本の姿とは。 各地方紙がこぞって報じ、SNSでも話題となったあの「歩く家」の真相が、ここに! 「結局なにも変わっていない。あの震災は日常を変えるチャンスだったはず。 日々の生活について、消費や生産や労働や社会システムについて見直していけるはずだった。 だけどなんか知らないけど、どんどん元に戻っていく。僕自身も、ふと気がつくとまるで何事もなかったかのように 以前の生活に戻っていこうとしていた。あんなことがあってもなにも変わらないのかと思うと、ぞっとした。 日常が終わらないのが悔しい。すべてが消費に回収されていく。 僕は他の誰でもない僕自身の日常を終わらせないといけない。日常を終わらせるために、家を出ていかなければならなかった」