日本捕鯨史【概説】 /中園 成生
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発行:古小烏舎 2019年7月
判型:四六判 縦188mm 横128mm 厚さ15mm
製本:並製
頁数:224頁
せっかく近くに住んでいるのだから、
少しでもきちんと知っていきたい。
どっちがいい悪いではなくて、
知ることからしか始まらない。
たぶん。
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「捕鯨は必要なのか」という問いが、いま私たちに突きつけられている。
2019年7月、日本は商業捕鯨を再開する。「日本には捕鯨の歴史と伝統がある」と無条件に語られる一方で、その実態を果たしてどれくらいの人が理解しているだろうか。
「日本人にとって捕鯨とは何か」「これまで鯨とどのような関わりを持ってきたのか」について、「鯨と日本人の歴史」を再考し、見つめ直す一冊。
【本書の主な内容】
世界の中の日本捕鯨の位置づけ/これまでの捕鯨史の研究/日本独自の捕鯨法の発達(はじまり、伝播、繁栄、衰退)/網掛突取法の操業場面解説(発見、追込、網掛、銛打、剣打、鼻切、運搬、 解体、鯨組の掟)/鯨にまつわる文化(食文化・用途・信仰・芸能)/世界の海へ/捕鯨オリンピック/捕鯨の制限/管理/「悪者」となった日本の近代捕鯨/商業捕鯨復活の成否
(本書は品切れとなっていた『くじら取りの系譜』(2001)をもとに大幅に改訂増補したものです)
【目次より】
第一章 日本捕鯨の概観
・世界の捕鯨における日本捕鯨の位置づけ
・日本捕鯨史の研究
第二章 初期捕鯨時代
原始、古代、中世の捕鯨
北海道の捕鯨文化
第三章 古式捕鯨業時代前期
・突取法による古式捕鯨業の始まり
(突取法の伝播/盛衰)
・突組の操業
(編成/装備/操業/解体加工)
第四章 古式捕鯨業時代中期
・網掛突取法の導入と展開
・網組の操業準備
・網掛突取法の過程
(発見/追込・網掛/銛、剣を打つ/鼻切りと持双掛け)
・解体・加工
第五章 古式捕鯨業時代後期
・幕末以降の捕鯨業の衰退
・欧米捕鯨の日本近海進出と開国
・銃殺捕鯨
・砲殺捕鯨の定義と種類
第六章 古式捕鯨業時代の鯨の利用
・漁場周辺の流通とカンダラ
・鯨の利用
第七章 捕鯨にまつわる文化
・捕鯨図説の世界
・捕鯨をめぐる信仰
・捕鯨に関する伝説・昔話
第八章 近代捕鯨業時代前期
・ノルウェー式砲殺法
・日本遠洋漁業株式会社の成功
・大型沿岸砲殺捕鯨の発展
・沿岸砲殺捕鯨の漁場
第九章 近代捕鯨業時代後期
・南極海での操業
・戦中戦後の沿岸砲殺捕鯨
・沿岸小型砲殺捕鯨の操業過程
・近代捕鯨業時代の鯨食文化
・捕鯨の制限
第十章 管理捕鯨時代
・持続的な捕鯨の追求
・捕鯨と環境保護
・日本近海での捕鯨とこんにちの鯨食
著者プロフィール
中園 成生 (ナカゾノ シゲオ) (著)
1963年、福岡県生まれ。平戸市生月町博物館・島の館学芸員。熊本大学文学部(民俗学)卒業。捕鯨史の研究、かくれキリシタン信仰の調査・研究に取り組んでいる。
主な論文・著作に『かくれキリシタンの聖画』(共著、小学館、1999)、『生月島のかくれキリシタン』(島の館、2000)、『くじら取りの系譜』(長崎新聞社、2001)、『かくれキリシタンとは何か』(弦書房、2015)、『かくれキリシタンの起源』(弦書房、2018)など。共著に『鯨取り絵物語』(弦書房、2009、第23回地方出版文化功労賞受賞)他。
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