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メメント・モモ/八島良子 【牛を食べた日・関連本】

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刊行日:2024年8月下旬
ISBN 978-4-86488-306-1
版型:四六判上製(総ページ)
製本:並製本
頁数:328ページ

自分で飼い育てた家畜を自身では容易に屠殺することができない現代。

それはなぜなのか?誰のためなのか?
それは法律なのか?慣習なのか?はたまた、、、
いろんな不条理にぶつかるほど
わからなくなってくる。

それでも八島さんは進む。
それは青臭い理想なのかもしれない。
でも、この行為を「青臭い」と一蹴してしまったら、
きっと僕たちには考える縁すら残らない。

関係ないと割り切る単なる思考停止でもなく、
かわいそうという表面的な同情でもなく、
一方的な「正義」を振りかざして起こる炎上でもない。
せめて、食べるそのことを考え続けたい。
そのためのきっかけになる稀有な記録。

ぜひ、『牛を食べた日』との視点やありようの違いを
読み比べてみてもらえたら嬉しいです。

————————————————
わたしは生きて死ぬことを
日々カウントしている。

コロナ禍の瀬戸内海・百島。
愛豚と向き合った333日の記録。

写真+図解100点超
青臭い理想の先に待ち構えていた不条理。

————————————————
「……ラップ! ラップください!」 見境なく叫んだ。そして手渡された梱包用のラップを何層にも重ねて炭酸ガスが漏れないよう塞いでいく。穴の奥に見えるモモは少し落ち着いていて、再度こちらへ向かってくる気配はない。穴を塞ぎ終え、もう一度モモの真横に移動して反応を見る。モモは自分の身体のふらつきが気に入らなさそうに、後ろ側の単管パイプにお尻をもたせかけていた。朦朧としながら大きな鼻で繰り返す深呼吸には、しゃっくりが混ざってきている。そして、立つ気力が失せたとばかりに腰を落とし、手足を伸ばしてうつ伏せになった。ぐったりと眠そうに脱力している。そのまま、しゃっくりを数分繰り返すと、徐々に呼吸が小さくなっていった。(本文「Ⅲ 自家用屠殺」より)

■著者略歴
八島良子(やしま・りょうこ)
1993年広島県生まれ。武蔵野美術大学造形学部空間演出デザイン学科卒業。三菱ケミカルジュニアデザインアワード2015都築響一賞、茂木健一郎賞、第19回文化庁メディア芸術祭アート部門審査委員会推薦作品、ARTISTS' FAIR KYOTO 2023 マイナビ ART AWARD優秀賞。2017年より広島県尾道市の離島・百島にあるアートセンター「NPO法人ART BASE百島」の企画運営を行ないながら経験や痛みと向き合う新たな表現を探している。

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